【俳句】

また花で遊べた 今年

 二月になっても日本に帰るあてがありませんでした。もう花見も菜の花も関係のない外国ジンになるのだろうかと思っていました。二月末に、名前だけは聞いていた『明治学院』という学校によばれて、何とか帰国できることになりました。
 今年は例年になく桜が早かったようです。出国時も桜に送られましたが、帰国の際には桜と菜の花に同時に迎えてもらいました。
 ただ、恩師M先生は花を待たずに逝きました。一昨年まで教会で苦楽を共にした長老の女性も、帰ってみたらもう居ませんでした。
 遠くの桜の下を行く老婆がありました。あの人はあと何回花見をするのだろうと思いました。



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